結論:完成の形と確かめ方を、依頼の前に書く
完了条件は、AIを縛るための細かいルールではありません。「どこまで進めば仕事を渡せるか」を、依頼する側と受け取る側でそろえるものです。
最低限必要なのは、成果物、確認方法、失敗時の扱いの3つです。記事なら「本文を作る」だけでは足りません。公開URLで読める、スマホで崩れない、リンクが動く、計測できるところまで書けば、AIは次の行動を選びやすくなります。
なぜ「いい感じに」で止まるのか
人は過去の会話や職場の常識から、言葉にされていない条件を補います。AIには、その暗黙の前提が見えません。「読みやすく」「きれいに」「公開できる状態で」と言われても、誰向けで、何を確認し、どこへ公開するのかが分からなければ、文章を返して止まるのが自然です。
そこで、依頼文を長くする前に、終点を具体的にします。細かい手順を全部指定する必要はありません。結果を判定できる条件があれば、途中の進め方はAIに任せられます。
完了条件を作る5ステップ
- 受け取る人を決める誰が、どの場面で使う成果物かを書く。
- 成果物を一つに絞る文章、表、公開ページなど、最後に残るものを明記する。
- 合格の見方を決める文字数、必須項目、リンク確認など、目で確かめられる条件にする。
- 触らない範囲を書く既存ページ、別案件、秘密情報など、変更しない対象を短く示す。
- 失敗時の止まり方を決める推測で埋めず、未確認として残す条件を決める。
実例:記事作成の依頼を変える
AI初心者向けの記事を、いい感じに作って。
対象はAIを仕事で初めて使う人。1,500〜2,000字で、結論→手順→例→今日やることの順に作成。架空の実績は書かない。公開前に見出し、リンク、スマホ表示を確認し、確認できない項目は未確認と報告する。
Afterでは書き方の好みだけでなく、使う人と合格条件が見えます。AIの初稿が完全でなくても、どこを直せば完成かを判断できます。
そのまま使えるテンプレート
目的:[この仕事で変えたいこと] 対象:[誰が、どこで使うか] 成果物:[最後に残すものを1つ] 必須条件:[3〜5項目] 変更しないもの:[既存資産・別案件など] 確認方法:[URL、表示、数値、テストなど] 失敗時:確認できない項目は推測せず、未確認として止める 完了:[誰が見ても合否を判断できる状態]
今日やること
今日AIへ頼む仕事を一つだけ選び、依頼文の末尾に「成果物」「確認方法」「失敗時」の3行を足してください。まずはメール、記事の見出し、表の整理など、結果を見比べやすい仕事が向いています。
運用全体の組み立て方から見たい場合は、入口記事「ChatGPTを相談相手で終わらせない」も続けて読めます。